●若い人たちの防災に関わる能力の向上を図るため、防災教育活動の情報提供の場としてこのサイトを運営しております●
防災教育チャレンジプラン
サイト内検索 
防災教育チャレンジプラン募集 2005年度チャレンジプラン団体の紹介 防災教育事例集→検索 防災教育Q&A チャレンジプラン実行委員会のコラム 防災教育に役立つリンク集

ホーム > 2006年度実践団体の報告「千葉県立市川工業高等学校建築科 専門高校生による耐震診断ボランティアで 地域とアジアに結ぶ防災ネットワークの創出 」

2006年度実践団体の報告

防災教育の素材で探す  イベントとして実施したい  総合学習や選択授業で実践したい

千葉県立市川工業高等学校建築科  実践団体の紹介・連絡先
1年間の実践の流れ | 最終報告会資料(PDF) | 最終報告書(PDF)

プラン名 専門高校生による耐震診断ボランティアで 地域とアジアに結ぶ防災ネットワークの創出
対象・参加人数 ・地域の大工さん、専門家対象:公開実験+ミニフォーラム−計約190名
・一般市民:防災講演会など約2000名
・ネパール危機遺産調査:20名
実施期間 ・学習:3年生−毎週5時間(「実習」3時間、「課題研究」2時間)
・2年生−毎週1時間(「総合学習」1時間)
・研究報告、防災講演会、実地調査、公開実験など:随時
目 的  専門の学習(建築設計製図や構造計算など)を活かして初期的耐震診断のボランティア活動を行い学習の深化を図るとともに、市民の防災意識向上に少しでも役立つ活動を行い、将来、アジアで活躍するスペシャリスト育成を目指す。
また、本校の活動を広く他校に情報提供(全国工業高等学校長協会加盟、東日本建築教育研究会のネットワークを活用)し、全国の各地域にある専門教育機関としての工業高校が地域や海外での防災活動に貢献できるようになることを目指している。
*:本校の耐震診断は、有資格者による「一般診断」に有用なデータを提供することを前提とし、相談者等には学習活動の一環として生徒がお手伝いをすることを明示している。 
内 容

【実践内容の紹介】
活動開始から4年目になる本年度は、地域の信頼できる技術者のネットワークづくりを目指した公開実験や耐震診断ボランティア活動、及び協力の輪を拡げる大学・公民館等と連携した研究発表を重視して展開した。
また、これまでの成果を生かし平成15年度から実施しているネパールでの世界文化遺産調査活動に耐震性の観点から建造物の実態調査(写真記録等)を加えて行い、海外においても市民の防災意識向上を働きかけることを目指した。
〈1学期〉‥基礎理論の学習と情報発信の練習
・振動モデルを用いた基礎理論の学習、診断ソフトの習熟
・研究施設等(日大理工学部大型実験施設)見学
・地域の大工さん対象各種耐力壁の公開実験
・第4回耐震補強フォーラム(東京)
〈夏休み〉‥ネットワーク参加の呼びかけ&腕試しと実践
・専門高校の研究団体(東日本建築教育研究会静岡大会)で「耐震診断」を通した地域貢献活動と学習法を提唱
・専門職員対象の耐震学習法の研修会(都立田無工高・都立葛西工高+千葉県工業教育研究会所属校)
・市民公開講座と実地調査で地域貢献
〈2学期〉‥防災意識啓発のための実大実験と講演会
・木造アパート実大実験(鎌ヶ谷市)
・アジア子ども防災フォーラム和歌山
・文科省地震防災セミナー(松戸市)
・公民館+千葉工大連携市民防災講演会(船橋市)       
・市川市共催「耐震診断助成制度普及促進講演会」(市川市)
・市川工高&日大連携ミニシンポジウム
・日本ネパール国交樹立50周年記念エキシビション(東京) 
・第4次ネパール国技術ボランティア隊カトマンズ耐震性の実態調査(カトマンズ)及び現地建築系大学生と危機遺産に関する意見交換会
〈3学期〉‥成果の報告と継承・協力の輪の拡大
・すみだ耐震補強フォーラム2007(東京)
・2006チャレンジプラン発表(東京)
・「町内まるごと耐震診断」2年生及び卒業生と合同で実施(船橋市)
・市川市ユネスコ協会「世界遺産ネパールの現状と課題」

成 果

耐震診断や耐震補強などの自ら勉強している内容が、市民から求められているものであり、また、気がついていない市民に対しては伝えていかなければならないという使命感を抱くにいたった。
講演会や多くの研究報告会では、自分たちの研究成果を通して市民の防災意識の向上を願う姿勢を学んだ。
ネパール国カトマンズでの活動では、危機遺産の建造物ばかりでなく建築中の建造物まで耐震性の観点から極めて危険な状態であることが明らかとなり、国内と同様に市民の防災意識向上が急務であることを学んだ。