犬山地区の東部は山に囲まれていて、地域には砂防ダムが各地にある。また、砂防ダムが展示されている公園(小野洞川砂防公園)がある。この公園の見学や管理者の解説を聞くことで、地域の防災施設をより深く知ることができるだろう。
さらに、本地区は木曽川扇状地に位置している。尾張藩と木曽ヒノキの関係性を紐解いていかないと、入鹿池の存在や地域にある田を語ることはできない。防災を中核にしながら、子どもたちは自分の未来をどのように作っていくかを考え、思考することを本プランの目的とする。
防災教育において社会と理科の親和性は高い。4年生は郷土の暮らしと水の行方、5年生において、社会の「低い土地のくらし」を起点に、理科の川の学習で災害について学ぶ。6年生は地学的な歴史と人文学的な歴史を関連付けながら楽田の歴史を紐解く。最終単元として、今後、我々の暮らしをどのように変えていけば、災害が起こったとしても、持続可能な生活ができるか議論をして、自分なりの考えをまとめることにする。
本年度実践で、楽田小学校独自のカリキュラムをほぼ完成させたと考えている。地域の出来事(災害等)と、通常の教科のカリキュラムを関連させながら無理のない展開を作り出しつつ、主体的な学びを引き出すことができたと考えている。