(1) 地域連携型組織的防災活動
〜他団体との協力体制・地域とのつながり〜
今年度で2回目となった「地域合同防災避難訓練」では、加古川市危機管理室、自衛隊、消防署、地域の消防団・大学など多くの他団体と継続して協力体制を得ることができた。また、近隣住民の口コミで訓練への参加地区が増え、多くの地域とつながりを持ち、「顔の見える関係」が構築できた。日頃から声を掛けてもらえるようになった。 今回初めて近隣住民と合同でアルファ米にお湯を注ぎ提供する訓練を試みた。しかし、住民の方が自分で作ったものから持って行ってしまうなど、食事に困る災害時には特にこうした傾向になると思われ、秩序ある食料提供の方法には工夫が必要となることを感じた。
(2) 『災害時支援チーム』(T-DAT)の派遣
〜他校との連携した取組み・生徒の主体的取組み〜
県教委が主催する防災ジュニアリーダー合宿に参加することで、防災の知識と技術の向上を図った。また、防災意識の高い生徒どうしが知り合う場にもなっており、SNS等で相談をしているようである。当初は本校T-DATだけで被災各地の募金活動を行っていたが、市内近隣校に合同募金を呼び掛けると約70名の高校生が集まり、高校生が一斉に募金を呼び掛けた。また、8月に熊本地震被災地復興支援活動を県内4校合同で実施した後も、熊本への合同募金を参加した生徒が主体的に行い、継続した取り組みができている。「東播工版ともだち作戦」本校の取組みが他校を巻き込み、こうした輪が広がっていっていることを強く感じた。
(3) 工業高校の特色を生かした「ものづくり防災活動」
〜リヤカーを活用した避難訓練と改良〜
全生徒に救助グッズのアイデアを募り、災害時の使用場面や要求性能を考える機会を設けた。その中で技術的に現実的可能なものとして、廃棄車いすを改造した防災用リヤカーを製作することに。「地域合同防災避難訓練」前には重りを乗せ、避難経路を試走。坂道や勝手口の幅での持ち方などから日ごろ気づかないことに気付けた。そして、災害時のどのような場面で使用するか(場面設定)や必要な性能を考える機会となり、 自分たちの手で改良を行った。柔軟な発想による災害時への備えに役立つと思う。 |